凍り豆腐の乾燥工程では蒸気ヒーターを使用して、熱風により乾燥を行っています。また、油あげのフライ工程では、かつては植物油が入っているフライ鍋を加熱するために直火型のガスバーナーの使用が主流でしたが、現在は熱交換器を介した間接加熱方式を採用しています。これらの熱源となる蒸気の発生設備として天然ガスボイラを使用しています。同ボイラの燃料は天然ガスなので、煤じんやCO2の排出量を削減することができます。また、燃焼効率が高く制御への追随性も良いので、工場の急激に変化する蒸気量の変動に応じた効率的な運転が行えます。
クリーンエネルギーである天然ガスを燃料としたボイラを運用する事により環境面にも配慮をしています。
油あげのフライ工程では植物油は高温にさらされ、豆腐生地の水分や空気中の酸素によって次第に酸化するため、一定時間を経過した後は新油に交換します。また、当社では外部環境に応じて使用済の廃植物油を再利用する仕組みを複数用意しています。
おから乾燥機用の熱風発生炉の燃料を切り替えて使える様にバーナーを設置して、必要に応じて廃植物油と重油/廃植物油と天然ガスを切り替えて使用する事ができる様になっています。廃植物油を使用した場合、植物油は植物がCO2を吸収して生成されたものなので、燃焼してもCO2の排出量と吸収量がゼロとなり、カウントには含まれない「カーボンニュートラル」の考え方に基づいて地球温暖化防止に役立っています。
SAFは一般的な燃料と異なり、温室効果ガスの排出量が大幅に減少すると言われています。廃植物油を原料としているので環境に優しく、再利用やリサイクルの促進にも貢献できます。現在は精製プラントへの供給準備段階で、当面の用途は油脂製品の原料としてリサイクルされています。
「混ぜればごみ、分ければ資源」。当社では工場から排出される廃棄物は3R※の考え方に基づいて、全ての廃棄物を分別して回収、再資源化を促進する仕組みを構築しています。事例として、油あげ工場では油あげの品質を保つために使われているビニールシートは、使用後に分別回収し、圧縮固化して「RPF※」の原料として再利用しています。