この工場では、素材となる「専用の生油あげ」に、用途や商品、お客様それぞれのレシピに応じた味付け加工を行い、パッキングした後に調味・殺菌を行ないます。
「味付けいなりあげ」は、ご飯を詰めるだけで簡単に「いなり寿司」が楽しめる便利な商品です。
「味付けうどんあげ」はうどんに載せるだけで手軽に「きつねうどん」が楽しめます。
家庭用と業務用の商品があり、原料には自社工場で作られた専用の油あげを使用しています。家庭用は利便性を重視し、小分けして使える小パックと催事やイベントに使うための大人数向けのパックがあります。業務用はプロの味と品質を保つために専用の調理殺菌方法を採用し、効率よく作業ができるように入り枚数が多い大容量のパック商品をご用意しています。
家庭でいなり寿司用油あげを作る時には、油あげ表面の油っぽさを取り除くために、事前にお湯で煮て余分な油分を取り除いてから味付けをします。当社では、いなり寿司をおいしく召し上がっていただくために、この油抜き処理は必要な前処理と位置付けて、長年の経験と研究結果に基づいて専用の油抜き装置を自社開発しました。油抜きをすることで、油あげにスープがし染み込みやすくなると共にジューシー感が際立ち、いなり寿司を食べた時の口当たりもすっきりとします。当社独自の油抜き処理工程は家庭用、業務用の各製造ラインに組み込まれています。
原料の油あげはご飯が詰められるように工程の途中で内部の豆腐質を剥離処理します。味付けの最初の工程で、原料用油あげに含まれている余剰な油分を取り除きます。油抜きした油あげは中央で半分に切断して包装機に供給し、スープを注入して密封します。パックは味付けいなりあげの四隅がつぶれないように底部が容器状になっています。レトルト殺菌釜で調理と殺菌を行ない、各商品専用の外装フィルムで包装して出荷します。商品は各地域で好まれる大きさと味付け、内容量を各種取り揃えています。
業務用商品の原料油あげも工程の途中でご飯が詰められるように内部の豆腐質を剥離処理してあり、ご飯を詰める時の開きも良くなっています。最初に原料用油あげに含まれている余剰な油分を取り除きます。油あげの中央部で半分に切断、大パックの入り数単位で集積します。大パック用の包装機で容器の形に成形しながら油あげを供給、スープを注入して密封します。スチーマーで調理と殺菌した後、短時間で冷却します。冷却後はお客様専用のダンボール箱に梱包し、冷蔵庫で内部まで完全に冷却してから要冷蔵商品として出荷します。業務用商品はプロの味と新鮮さ、品質、寿司ロボットへの適性、歩留まりなどが重視されますので、パックはいなりあげの四隅がつぶれず、取り出し時の作業性を良くするため、底部が容器形状に成形された深絞りタイプを採用しています。調理殺菌は、出来立ての味をそのままお届けでき、お客様の冷蔵庫でも短期間の保存ができるチルド方式を採用しています。
